
らは、優劣を決定する差異は見られなかった。単純に処理時間だけを見ると、ハンドオフ承認直後に起動されるモードB1の方が早く処理されるが、ハンドオフ・パターンを含め、さらに角度を変えたさまざまな評価を試みる必要があるものと考えられる。
今回の評価は、あくまで実験室レベルの範囲内で行われた限定的なものであり、地上システムに関しても、2つの地上局がひとつのプログラム上で作動するという環境での結果に過ぎないものである。したがって、将来的なVDLシステムの導入・整備ということを想定した場合、より現実的な地上回線やネットワーク構成における伝送遅延や網内遅延等も考慮した研究を推しすすめて行く必要があると考えられる。さらには、日本の上空のあちらこちらで繰り返し実行されるハンドオフを統括的にかつ円滑に処理するためのよりシンプルで信頼性の高いメカニズムあるいはシステム方式を探求するための研究が、今後の重要な課題のひとつになるものと考えられる。
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